静岡商工会議所が運営する静岡県事業引継ぎセンターは4月1日から、後継者のいない事業主に県内のさまざまな起業家を紹介する「静岡県後継者バンク」事業をスタートさせた。全国の支援センターでは初の取り組みとなる。
この事業は、後継者不足に悩む事業主の事業継続と、起業家の創業を同時に支援するもの。官民の創業支援機関が開くセミナーなどで、起業家を目指す人に登録を呼び掛け、創業意欲や希望条件などを調査し、後継者のいない事業主に条件に合う起業家を紹介する仕組みだ。双方の希望が一致すれば、合意に向けて同センターが支援する。
事業主は廃業を防げるだけでなく、雇用確保につながり、起業家にとっては自由度は低いものの、顧客や経営ノウハウを引き継げるというメリットがある。手数料は無料だ。同所は、「事業主と起業家の双方の悩みに耳を傾けることで、地域の経済や雇用を守る手助けをしたい」と話している。
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