塩釜商工会議所(宮城県)は昨年より実施している地域資源勉強会の第3弾として、4月5日に「蔵元見学会」、5月8日に「日本酒の歴史と愉しみ」の講習会を行った。どちらも定員を大幅に超える応募者があり、注目を集めた。
塩釜の酒造りの歴史は深く、1600年代後半から塩竈神社に献納していた経緯がある。1700年代前半からこの地で酒造りを行ってきた阿部勘酒造店と、浦霞醸造元株式会社佐浦が全面協力し、普段は関係者以外入ることのできない蔵元の内部を公開。実際に酒造りに使われている器具などに触れながら説明を受け、もろみが発酵する様子などを見学した。また、講習会では浦霞醸造元株式会社佐浦の佐浦弘一代表取締役社長が教壇に立ち、酒造りの歴史や料理と合う日本酒の愉しみ方などを説き、飲食店経営者を含む参加者たちは真剣な眼差しで講義に耳を傾けた。
この勉強会は同所が設立した塩釜みなとブランド推進委員会によって企画されたもので、毎回1つのテーマにつき2~3回の勉強会を開催し、地元の地域資源をより深く理解してもらおうというもの。今までに「藻塩」「メバチマグロ」が取り上げられ、いずれも好評で、次回は秋に「塩竈早わかり講座」の企画を予定している。同所は「現状に満足せず、さらに地元の人が興味を持っているものと、ブランド化の接点をつくり、塩釜の活性化を図りたい」と話している。
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