富良野商工会議所(北海道)などが平成22年に開設した食をテーマにした複合施設「フラノマルシェ」が注目を集めている。7月8日、来場者数が300万人を突破した。
運営は、同所や市などでつくるまちづくり会社が中心となり、地元企業などから募った出資金を元に地域住民や商業者などの意見を取り入れて事業を進めている。フラノマルシェの開設によって中心市街地の年間来訪者数も平成25年には約80万人を記録するなど、大幅に増加。経済波及を示す消費効果は、原材料・所得波及効果1・94倍により、年間5億円の売上に対し9・5億円に及んでいる。
また、地元事業者の努力によって50種類もの新商品が誕生し、さまざまな効果をもたらしている。さらに、7月1日に国税庁が発表した路線価が、フラノマルシェの接道部分において前年対比3・4%上昇。過去最高額を記録し、勢いに拍車がかかる気配だ。
同所は、「フラノマルシェのオープンにあたっては、地域資源∞全国展開プロジェクトを活用したことにより事業者の意識も高まり、良い商品開発に結びついた。地方都市の地価が下落する中、2万3000人ほどの小都市でフラノマルシェをはじめとした中心市街地活性化事業に取り組んできた結果が出てうれしい」と話している。
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