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今日から始める“大人”健康生活 Vol.14 新型コロナウイルス、仕事のストレス…… 不安から来る不眠を改善する

「平成29年国民健康・栄養調査結果」(厚生労働省が3年に1度実施)によると、国民の20%強が「睡眠での休養が不十分」と答え、特に40代では30%を超えるなど、国民の一定割合が「睡眠不足の状態」にあるといえます。

日本の夏は蒸し暑く、それだけで睡眠の質が低下しがちですが、今年は新型コロナウイルス感染拡大という不測の事態が起こり、先行きの不安などから不眠を訴える人が増えています。人間は心配事や気掛かりなことがあると、脳が活発に活動し、覚醒した状態が続くので眠りにつけません。

この状態から脱するには、まず眠れない原因を取り除いていくことが先決です。例えば、心配事は「明日になって考えよう」と先送りし、頭の中で美しい景色、楽しい予定、心地よいことを思い描いてみましょう。気掛かりなことは、枕元に筆記用具を用意しておき、書くことで頭の中から消去するのもお勧めです。新型コロナウイルスに関する不安がある場合は、ニュース番組やネット配信情報を見過ぎないことが大切です。情報に触れるほど不安が強くなり、逆効果になります。この場合、ゲームなどに熱中する、料理をつくって食べる、家庭菜園で作物を育てるなど、生活の中で小さな楽しみを見つけ、そちらに関心を向けましょう。

さらに、寝付きをよくするための工夫として、朝早起きして散歩やラジオ体操などで体を軽く動かす、朝食をしっかり食べて体内時計を合わせる、日中は屋外の明るさを十分に感じておくなどを実践しましょう。夜は就寝90分前くらいに軽い体操やストレッチ、入浴などで体温を少し上げると、その後は徐々に体温が下がって自然と眠くなります。寝室は清潔を心掛け、肌触りの良い寝具を使いましょう。

それでも週3日以上の不眠が1カ月以上続いたり、夜の不眠のために昼間の眠気が強く仕事や生活に支障をきたすようなときは、医療機関の受診を検討してください。

福田千晶(ふくだ・ちあき) 医学博士・健康科学アドバイザー 1988年慶應義塾大学医学部卒業後、東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学科に勤務。96年よりフリーランスの健康科学アドバイザーとして、講演、執筆、テレビ・ラジオ番組への出演などで幅広く活躍。また、診療所などで診察を担当するほか、産業医として企業の健康管理や健康啓発にも携わる。主な著書に『メタボがわかれば寿命がのびる!』(白夜書房)、『体脂肪を燃焼させるスロートレーニング』(永岡書店)など多数

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