日本商工会議所「若者・女性活躍推進委員会」では、女性の活躍を後押しする企業の優れた取り組み事例「光る!リーダーシップ!」を公式サイトで随時公開中。特集では、システックス(長野県)、総合印刷新報社(千葉県)、ゼムケンサービス(福岡県)の3社の取り組みを紹介する。
事例1 子育て、就業を継続支援
㈱総合印刷新報社 千葉県船橋市
多様な社員が活躍できる体制を整備し、子育て中の女性も継続して支援している株式会社総合印刷新報社(竹口朋子代表取締役社長)。女性の役員、管理職比率はともに50%の実績を誇る。出産・育児休暇・短時間勤務制度などを整備。個人不在時でも担当業務についてフォローアップする体制も整えた。育児休暇中も職場復帰に備えて定期的に連絡を取り合っており、低い離職率を実現している。
子育て支援など同社のさまざまな活動についてはホームページでも公開。女性の活躍推進、子育て支援、女性の働き方などについて地方公共団体で講演するなど、地域に働きかける活動にも積極的だ。親子でものづくり体験を楽しめる工作教室の企画・運営、余剰在庫紙を利用したお絵かき帳の近隣幼稚園への寄付なども実施。さらに、地元の景色をテーマとした作品コンクール入選作品の出版事業などその活動は多岐にわたる。
事例2 「女性力」で業界の常識打破
㈲ゼムケンサービス 福岡県北九州市
男性中心の職場が多い建築業界にあって、女性を積極的に雇用している有限会社ゼムケンサービス(籠田淳子代表取締役)。設計・デザイン分野では珍しいワークシェアリングを早くから導入し、女性社員がそれぞれの事情に合わせて働ける仕組みを構築。店舗や住宅づくり、工務店サポートなど、女性の視点を生かした企業活動を展開し、5年で売上を倍増させた。
人材育成にも力を入れた。社員を集めて勉強会を開催し、取り上げたテーマをまとめた冊子「ゼムケン赤本」や、就業規則や企業理念、タイムマネジメント方法などと手帳を組み合わせた「ゼムケン手帳」を作成。また、女性にも夢の実現のために仕事をしてもらおうと、社員に「自身の夢」を発表してもらう機会も設定している。
女性活躍のポイントは「評価」。女性社員の意見を尊重し、仕事の結果だけでなく、その過程も併せて評価する方式に変更した。
また、男女比率が3対7程度のバランスとなるよう配慮。「女性力」を十分に生かすため、それを支える「男性力」も重視している。
事例3 WLBで地域のモデルに
㈱システックス 長野県長野市
「顧客満足」「社会貢献」「人材育成」を社の方針として掲げる業務用アプリケーション開発の株式会社システックス(北村正博代表取締役)。顧客と社員を大事にし、地域に貢献する同社の先進的な活動は地域のモデルになっており、「当社の取り組みが地域に波及するよう努めていきたい」(北村氏)としている。
同社では、地域のスポーツ・文化振興に取り組んでいるほか、次世代の教育にも注力。高専生のインターンシップ受け入れや、小中学生向けパソコン教室への講師派遣など、地域密着の取り組みを一貫して行っている。
ワーク・ライフ・バランス(WLB)にもいち早く取り組み、社内で講習会を定期的に実施。女性従業員比率の上昇に結び付けた。女性社員の育児休暇取得後の円滑な職場復帰も実現。社員の仕事と家庭の両立に配慮する社風が根付いている。
最新号を紙面で読める!