日本商工会議所の三村明夫会頭は17日、定例の記者会見で、来年の春闘での賃上げについて「賃上げは、経済の好循環のために必要なものであり、それについて異論はない」と述べた上で、「賃金を上げられるところはぜひ上げてほしいが、ベースアップは経営者として大きな覚悟が必要だ。企業にはそれぞれの事情があり、個々の企業の判断である」との考えを示した。
中小企業の現状について、「電力料金やエネルギーコストの上昇、急激な円安、人手不足などさまざまな経営課題がある」と指摘。「一概に喜んで賃上げをするという状況ではない」と述べた。
また、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案」が閣議決定されたことについては、女性の労働参加率を男性並みに引き上げることの必要性を強調。「女性の活躍推進については、役員・管理職登用だけでなく幅広く考え、さまざまな労働形態を用意して、労働参加を増やすということが大きな柱になる」との考えを示した。
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