当社は、淀川・鵜殿のヨシと枚方・穂谷の竹など地元大阪の地域資源を活用した事業に取り組んでいます。具体的には、ヨシから生まれたヨシ紙と、竹紙を組み合わせた照明の企画・デザイン、販売をしています。また、照明以外にも、ヨシを使った文房具や、箸などもつくっています。
商工会議所とはじめて接点を持ったのは、2年半前に大阪商工会議所が主催する展示会に出展したことがきっかけです。この縁で、大阪商工会議所に入会。いろいろ相談にのってもらい、ヨシを使った「照明」と「ステーショナリー」の2事業で経営革新計画をつくり、無事に承認をもらいました。ただ、うまく事業化できている状況とはいえず、何もしなければジリ貧になっていってしまうという状況でした。
何とか突破口を開くため、照明事業を始めるときに大阪産業振興機構の実施している「おおさか地域創造ファンド」に応募することにしました。この制度は、地域資源を生かした新しい事業に取り組む中小企業などに助成金がもらえるというもので、地域ごとに事務局が8つに分かれています。枚方市は事務局が北大阪商工会議所になるので、紹介してもらいました。これが北大阪商工会議所との最初の接点です。
実際に申請するとなると、事業計画書の書き方や、私の「思い」をどう実現するのかを書くことが非常に難しく、大変苦労しました。でも諦めずに何度も何度も繰り返し指導してもらった結果、無事に採択されました。
また、昨年の7月に個人事業主から株式会社へと法人化したのですが、そのときも北大阪商工会議所の榎並さんから「創業補助金が法人化するときでも使える」とアドバイスをしてもらいましたし、ほかにもマル経など、さまざまな制度を利用させてもらっています。 今後は、今の取り組みをうまく事業化していきたいです。その上で地元の大切な〝宝〟を次の世代につなげたいと思っています。
担当者からひと言
ご相談は最寄りの商工会議所までお気軽にどうぞ!
塩田さんが当所にいらしたきっかけは、「おおさか地域創造ファンド」です。地域資源を使った事業なので、「思い」はわかりやすいのですが、事業化は困難だとも思いました。
ヨシを使った照明器具は安価なものではありません。例えば、催事などで「いいな」と思っても、その場での購入は難しいのです。ですから、別の価格帯の商品も必要になってきます。そこで、「創業補助金」の活用を提案し、法人化とあわせ、ステーショナリー(文房具)事業を本格的に進めていくことになりました。
女性経営者には、「女性」と「経営者」の2つの顔が必要です。塩田さんには、両方兼ね備えた経営者になっていただき、この事業を本当の意味で自立したものにしていただきたいです。
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