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押さえておきたい容リ法 vol.2 指定法人による再商品化

素材ごとのリサイクルの行方 ※実績量を用いて計算しているため、再商品化製品販売量の利用用途割合の合計値は100%にならない場合があります。

今回は容リ法の指定法人としての容リ協会が行う再商品化(リサイクル)について解説します。

再商品化事業は、容リ協会が行う登録審査に合格し、かつ入札で選定した再商品化事業者に委託しています。入札はガラスびん、紙製容器包装、プラスチック製容器包装は年1回ですが、PETボトルは年2回実施されます。登録審査に合格し、入札に参加し落札した再商品化事業者と3月に契約を交わし、4月から再商品化業務の実施が開始されます。

リサイクルの行方

家庭から出された容器包装は市町村で選別され「分別基準適合物」という状態にし、落札した再商品化事業者に引き渡されます。再商品化事業者により手作業や機械で異物を取り除き、リサイクル原料となってさまざまな形で再利用されます。再商品化事業者が行うリサイクル手法は素材ごとに異なりますが、プラスチック製容器包装には大きく二つの手法があります。

一つはプラスチック製品に戻す「マテリアルリサイクル」です。運搬用のパレット、土木建材などに利用されています。入札に当たっては、「市町村で集められるプラスチックの50%は優先して材料リサイクルを行う仕組み」や「材料リサイクルの総合的評価制度」が導入されています。もう一つはプラスチックを化学的に利用する「ケミカルリサイクル」です。コークス炉の中にプラスチックを入れて、コークス・ガス・化学原料を取り出す「コークス炉化学原料化」、製鉄所の高炉で鉄鉱石から酸素を奪う還元剤としてプラスチックを使う「高炉還元剤化」、プラスチックをガス化炉に入れてアンモニア・水素などの化学工業原料にする「ガス化」の三つの手法でリサイクルされています。PETボトルについては、近年、PETボトルからPETボトルにする、いわゆる「水平リサイクル」の比率が高まってきています。なお素材ごとのリサイクルの行方は、下図に示します。

法律における定義

容器包装リサイクル法における「再商品化」の定義は、①分別基準適合物を、自ら製品の原材料として利用すること、または製品としてそのまま使用すること②分別基準適合物を、製品の原材料として利用する者、または製品としてそのまま使用する者に有償または無償で譲渡し得る状態にすることとされています。

再商品化の範囲は、一般にリサイクルといわれている範囲よりも狭いのです。つまり、ガラスびんのカレットからつくられるガラスびんをはじめ、PETボトルのペレットやフレークからつくられるユニフォームなどの最終商品は、容リ制度においては、再商品化の範囲ではないのです。

(公益財団法人日本容器包装リサイクル協会・駒ヶ嶺充)

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