日本の近代化に貢献した官営の器械製糸工場
1872年に開業した富岡製糸場は、生糸の品質向上と増産を目的とした日本初の本格的な器械製糸工場です。明治新政府の一員であった渋沢栄一は大隈重信や伊藤博文とともに製糸場の建設を推進し、ここから日本やアジアにおける産業革命が始まったとされています。製糸場全体が国の史跡で、一部が国宝あるいは重要文化財に指定されており、2014年には世界遺産にも登録されました。
富岡製糸場には東西二つの繭倉庫があり、乾燥させた繭を貯蔵していました。今年10月から一般公開が始まった国宝・西置繭所の常設ギャラリーでは、富岡製糸場の歴史を学ぶことができます。
観光担当者がすすめる! わがまちの「イチ押し」
富岡商工会議所 酒井 伸康
2020年6月、富岡製糸場、田島弥平旧宅、高山社跡、荒船風穴の四つの資産から構成される「富岡製糸場と絹産業遺産群」の魅力を紹介する県立世界遺産センター「セカイト」(略称)がオープン。この施設を見学後、富岡製糸場などを訪れると絹産業について理解を深めることができます。
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