100歳を目指す体づくり/今日から始める“大人”健康生活 Vol.19 侮るとちょっと怖い症状① 不整脈

冬の寒さは心身にさまざまな悪影響を及ぼしますが、不整脈もその一つです。

不整脈とは、脈の打ち方が乱れている状態を指します。心臓が規則正しく収縮して脈を打つことで全身に血液が送られますが、何かの原因で心臓が収縮するリズムが乱れると不整脈になります。これには異常に速い脈(頻脈)や遅い脈(徐脈)も含まれます。よく見られる症状として、動悸(どうき)、息切れ、めまい、立ちくらみ、だるさ、疲れ、胸痛、胸部不快感、失神などがあります。

原因で最も多いのは心疾患ですが、加齢や体質によるものもあります。頻脈は運動や精神的ストレス、過度の飲酒、喫煙などでも起こりますし、暖かい場所から寒い場所に移動した寒暖差によって誘発される場合もあります。一方、徐脈は空腹や疲労、消化器の不調などでも起こります。

不整脈は、無害なものから命を脅かすものまで種類があり、その人の健康状態によっても異なります。そこで何らかの自覚症状がある場合は、循環器内科を受診して検査を受けましょう。健診や人間ドックなどの心電図検査や胸部聴診で発見される場合もあります。検査を通じて性質や原因、重症度を正確に把握した上で、治療を行うことが大切です。近年、不整脈の治療法はめざましく進歩しており、ほとんどが治せるようになっています。

さらに、生活習慣の見直しで予防・改善ができる場合もあります。例えば、睡眠不足やストレスを回避する、飲酒を控える、禁煙する、カフェインをとり過ぎない、寒暖差に気をつけるなどです。また、かぜや花粉症などの治療薬が症状を誘発するケースもあるので、主治医や薬剤師に相談してみるといいでしょう。甲状腺疾患、更年期障害、貧血、血圧異常などがある人は不整脈になりやすい傾向があるので、それらの予防や治療を行うことも大切です。

福田千晶(ふくだ・ちあき) 医学博士・健康科学アドバイザー 1988年慶應義塾大学医学部卒業後、東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学科に勤務。96年よりフリーランスの健康科学アドバイザーとして、講演、執筆、テレビ・ラジオ番組への出演などで幅広く活躍。また、診療所などで診察を担当するほか、産業医として企業の健康管理や健康啓発にも携わる。主な著書に『メタボがわかれば寿命がのびる!』(白夜書房)、『体脂肪を燃焼させるスロートレーニング』(永岡書店)など多数
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