札幌商工会議所(北海道)はこのほど、VR技術を活用し、市内飲食店や土産店、観光施設などを3D画像で紹介するサイト「Sapporo Virtual Street」を開設した。市民には地元の魅力を再発見してもらい、道内外の観光客へはコロナ終息後の来訪意欲を促す目的で作成。ウィズコロナ、アフターコロナを見据えた市内企業の支援プロジェクトとして参加施設、店舗の募集も行っている。
市内にある実際の建物をまるごと3Dバーチャル空間に再現した同サイトでは、スマートフォンやパソコンで360度あらゆる角度から店内を見ることができ、実際に店舗を歩いているような臨場感を楽しめる。3D実写で再現された店舗を訪れると、店舗からのメッセージや動画などの視聴も可能。また、測定モードにするとテーブルやイス、通路幅など店内スペース全ての寸法を計ることができる。
店舗側は、おすすめ商品の紹介や動画の再生、関連サイトへの誘導など写真だけでは表現できないリアルな店舗情報を発信。飲食店は予約サイトや宅配サービスへの誘導、小売店はECサイトのリンク先から買い物ができるように設定できるなど、空間の至る所に自由に情報を配置し、いつでも入れ替えができる仕組みだ。
掲載されている飲食店「THE NIKKA BAR」の鈴木さんは、「バーチャル空間で見学していただければ必ずニッカウヰスキーのボトルに触れたくなるはず」とアピール。「サッポロビール園」の田澤さんは、「施設の雰囲気を感じ取り、実際に行ってみたい気持ちになっていただけたら」とコロナ終息後の来園を促している。
同所は「国内外の人に魅力を再発見してもらい、札幌に来ていただけるきっかけになれば」と呼び掛け、自粛期間でもネットで積極的にアプローチをすることで、市内店舗の販売促進も目指す。
サイトには、5月時点で12カ所の店舗や施設を掲載。現在も掲載店舗を募集しており、会員以外からの相談も受け付けている。
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