秋田市の港町、土崎に生まれ、高校時代まで過ごしました。高校時代はラグビーを通してさまざまなものを得たと思っています。練習は痛くて、つらいもので、いつ辞めようかと思いながらも、仲間に支えられ、続けたことが大きな成果につながりました。「One for all. All for one」の精神で、チームの勝利のために、それぞれが精一杯、役割を全うする。ハードな練習で体が鍛えられ、ラグビースピリットで精神が鍛えられました。私にとってこの高校時代が人としての根幹をつくったといっても過言ではありません。
さて、どんな組織でも役割分担があります。日の当たらない部署もありますがなくてはならない部署なのです。そこをメンバー全員が理解し、感謝し合いながら仕事を進めていく、これが組織を強くしていきます。仲間のために良い仕事をし、仲間がもっと良い仕事ができるよう工夫する。この繰り返しで、組織が強くなります。
環日本海経済交流の促進について、秋田商工会議所は中国吉林省延邊朝鮮族自治州の中国国際貿易促進委員会延邊支会、ロシア沿海地方商工会議所と韓国中小企業融合江原連合会との四地域経済交流会議を実施しています。当所の働き掛けで始まり、すでに6回を数え、一年に一度、各国持ち回りでサミットを開催しています。環日本海の国々が、さまざまな問題を乗り越えながら交流を続けています。輸出入、人的交流、観光文化交流などが進み始めています。難しい国々ですが、将来に向けて確実なネットワークを構築していきます。
秋田県はナンバーワンの人口減少県であり、若者の流出が止まらない状況です。これはとりもなおさず、若者にとって「魅力的な企業が少ない」「自己実現を果たせる企業が見つからない」ということです。解決策は、私たち中小企業の経営者が使命として、それぞれの企業を魅力ある企業に変えることです。この変革を誰がやるのか、できるのか。それは、私たち経営者しかできない仕事です。言うほど容易なことではありませんが、この思いをしっかりと心に刻んで日々邁進(まいしん)していく覚悟です。
秋田は自然に恵まれ、災害の少ない、穏やかな地域です。首都圏から秋田空港まで1時間。ワーケーションやデュアルライフの実現に最適な地域です。私たち自身がその楽しさ、素晴らしさを発信し、若い人たちに実感してもらいたいと願っています。「これからは秋田の時代」と確信しています。
最新号を紙面で読める!