秋田県大館市
航海に正確な地図と羅針盤が必要なように、地域づくりに客観的なデータは欠かせない。今回は、秋田、青森、岩手の3県が接する要衝の地にあり、秋田県北部の中心都市として発展してきた大館市について、まちの羅針盤(地域づくりの方向性)を検討したい。
恵まれた自然環境資源
大館市は、四方を山に囲まれた盆地で、中央を米代川が流れ、田園が広がり、「農業」「林業」でも域外から所得を稼いでいる。また、中世から鉱山資源に恵まれ、特に昭和初期はわが国有数の非鉄金属鉱山として繁栄したが、資源枯渇や環境変化もあり、現在では、蓄積された技術を生かした資源リサイクル産業の「化学」、「はん用・生産用・業務用機械」が地域の主要産業となっている。恵まれた環境から、農林業をベースに、時代に応じて移輸出産品を変化させながら域外需要を獲得してきたのが同市経済の歴史であろう。
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