水田(みずた) (新潟県小千谷市/小千谷商工会議所)
今月は、猛暑を乗り切る際に欠かせない、涼やかな小千谷縮(おぢやちぢみ)を使用した扇子をご紹介します。
小千谷市は、平安の昔から苧麻(ちょま)を用いた麻織物の産地です。江戸時代中期に、それまでつくられていた越後上布を元に、夏場でも着やすくするため織面に細かいシワをつくる製法が編み出され、小千谷縮と名付けられました。吸湿性と放熱性が高く、シボと呼ばれる凹凸をつけることでよりさらりとした清涼感のある肌あたりとしたことから、夏の着物地として大変な人気を博しました。
機能性を生かしつつ、現代の暮らしに合わせた商品をと開発されたものの一つが扇子です。シンプルな柄で、性別や年齢を問わないデザインとすることで、客層も広がりました。
その時々に求められるものを探り、つくり手の視点で小千谷縮の良さを表現したいと、水田では幅広く麻素材の商品を企画しています。
お問い合わせ
水田株式会社
TEL:0258-82-3213
※月刊石垣2022年8月号に掲載された記事です。
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