鳥羽商工会議所(三重県)と國學院大学の観光まちづくり学部はこのほど、持続可能な観光資源や、地域文化としての食分野に関する共同研究「サステナブルな地域を目指す宿の食プロジェクト」を開始した。
市が昨年観光客を対象に実施した調査では、来訪目的について、「おいしいものを食べる」(40・5%)が最多。次いで「テーマパークや水族館など」が39・1%、「社寺参拝」が34・5%、「温泉」が34・4%、「休養・ゆっくりする」が22・9%の順で多くなっており、食への関心・期待が高いことがうかがえる結果となった。
これを受け、同所職員と同大学の教授や学生らは、市内の宿泊施設7カ所を対象に、新しい観光への変革に関する14回のヒアリングと文献調査を実施。「イセエビ観光からの脱却の必要性」「新しい鳥羽観光のイメージ・ブランディングの必要性」「イセエビ・アワビなどの漁獲量減少に対する共通施策の深度化」などを課題に挙げるとともに、イセエビ・アワビを中心とした観光のニーズの高さとのギャップを検証した。
今後は、中長期的に新しい鳥羽観光への共感を醸成するための戦略と具体的な施策を検討し、持続可能な宿の食をどのように提供していくか研究していく。
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