藤八屋
6月に行われたG20大阪サミット。その晩餐(ばんさん)会の乾杯の杯に、石川県輪島市・藤八屋(とうはちや)の引盃(輪島塗本朱)が使用された。
サミット初日の28日夜、大阪迎賓館で開催された晩餐会のメニューのテーマは『里山』。泉州水茄子、但馬牛、太閤ゴボウなど関西地方の食材を中心とした料理と日本酒での乾杯など、日本ならではの〝おもてなし〟が話題になった。
料理を担当したフレンチ・レストラン「NARISAWA」(東京・青山)の成澤由浩シェフが、日頃から店舗で同店の引盃を使用していたこともあり、同シェフの推薦で採用が決まったという。
白い和紙の上に赤い引盃を載せ、日本の国旗・日の丸をイメージしたセッティングで各国首脳を迎えた、同店代表・塩士正英(しおじまさひで)さんの妻の純永(じゅんえ)さんは「外国の要人を日本のスタイルでおもてなしできたことを誇りに思います」と喜びを語る。
同店は、1888(明治21)年創業の輪島塗の製造・販売の老舗。三代目親方の正英さんをはじめ4人の伝統工芸士ほかが、業務用漆器から日常使いの器、専門店とのOEM、修理などを手掛ける。国内のみならず海外の展示会にも積極的に出展しており、純永さんは「輪島塗をより一層、国内外にアピールしていきたい」と今後の展望を語った。
お問い合わせ
藤八屋
所在地:石川県輪島市河井町1-28-3
電話:0768-22-0770
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