ヤマ亮横井製陶所
伝統の手仕事への注目が高まり、各地で後継者育成や新規事業展開に注力している昨今。陶磁器生産量日本一の焼き物のまちとして名高い土岐市でも、技術継承と革新の両軸による事業が盛んに行われている。
お風呂に浮かべて一杯楽しめる徳利「COGAMO」は二層構造で保温と浮力を併せ持つユニークな商品。遊び心とデザイン性、機能性が融合したプロダクトとして多方面から注目を集めている。これをつくったヤマ亮横井製陶所は1924年創業で、三代目の横井亮一社長の下、さまざまな商品開発を手掛けてきた実績がある。美濃焼の窯元が集まる土岐市にあって数少ない鋳込み技術を受け継ぐ同社は、昨年夏、土岐商工会議所主催のデザイナー活用事業で出会った製品デザイナー、井藤隆志さんとのコラボレーションで商品化にこぎつけた。 400軒もの窯元が軒を連ねる同市では、こうした新たな挑戦を試みる機運が高まっている。同所が後押しをしているプロジェクト「ときの色」もまた、伝統のバトンを未来へとつなぎ、新たな変革を起こそうと始まったものだ。
時代の潮流に合わせて姿を変え、発展してきた歴史ある美濃焼。異業種との協力で起きる化学反応は無限の可能性を秘め、さらに新しい美濃焼をつくるに違いない。今後のムーブメントに注目したい。
お問い合わせ
連絡先:ヤマ亮横井製陶所
所在地:岐阜県土岐市下石町165-4
電話:0572-57-6718
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