輪島商工会議所(石川県)が輪島市内で運行している電動カート「WA-MO(ワーモ)」が10月3日、今年度のグッドデザイン賞を受賞した。
ワーモは高齢化率が高い同市で、シニア層など交通弱者の日常的な移動手段として、2014年11月に導入された新交通システム。ゴルフ場のカートを公道走行できるよう改良し、ナンバーを取得したもので、現在、市内観光スポットを結ぶコースや公共施設、医療機関、商店街を結ぶコースなど3コース、延長約9キロメートル(停留所20カ所)を時刻表に従い運行している。一部自動走行も実現。乗車料金は無料で、利用者からは「乗り降りしやすい」「ゆっくり景色が見られて楽しい」などと好評だ。
地方都市の身近な足として電動カートに着目し、地域が主体となって同システムを実現したことの先進性や、環境に優しいこと、低床で乗りやすくまち並みを楽しめるオープンな車体構造などが評価され受賞に至った。
受賞に当たり、同所の里谷光弘会頭は、「地方交通システムの見本となるようにしていきたい」と話している。
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