東京商工会議所(小林健会頭・三菱商事)はこのほど、教育・人材育成委員会が実施した「企業における教育支援活動等に関するアンケート調査」結果を公表した。教育支援活動を実施している企業は全体で63%、うち大企業は91%、中小企業も53%が何らかの支援活動を実施。実施内容は、「事業所への受け入れ」が大企業97%、中小企業79%と最も多く、大企業では「講師派遣」(71%)、中小企業では「物的・経済的な支援」(48%)などが多い結果となった。業種別では、「飲食」(90%)、「製造」(72%)、「個人向けサービス」(71%)、「ソフトウエア・情報処理」(70%)などでの実施率が高い。
支援対象は「大学生・大学院生」が総じて多いが、「物的・経済的な支援」「授業プログラムの提供」など一部の活動においては「小学生」「高校生」などの初等・中等教育段階の子どもたちを対象とするものも目立つ。目的は「地域貢献」「家庭・学校・地域との関係構築」が多い結果となっている。
アントレプレナーシップ教育については、82%の企業が「重要」「どちらかといえば重要」と認識。「高校・高等専門学校」「中学校」など、比較的早い段階からアントレプレナーシップを培うべきと考える割合が多い結果となっている。
調査期間は、2023年11月14~30日。同所の議員企業、支部役員・評議員企業、従業員10人以上の会員企業の中から無作為抽出による計5000社を対象に実施し、回答数は267社(回答率5.3%)だった。
同所では、「子どもが育つ、社員が伸びるアントレプレナーシップ教育支援ガイドブック」(A4判・カラー全11ページ)も発行。ガイドブックでは、アントレプレナーシップ教育プログラムの基本的な考え方のほか、実際に複数の企業が協力してプログラムを実践した3校の事例を掲載し、教育支援に初めて取り組む企業でも支援する内容がイメージしやすいよう、分かりやすく解説した。また、従業員教育や地域との関係構築など、教育支援を通じて企業側に期待できるメリットも明示。デジタルブック版も作成し、東京23区内外の事業者にも広く活用を呼び掛けている。
詳細は、https://www.tokyo-cci.or.jp/page.jsp?id=1202069を参照。
ガイドブックhttps://tokyo-cci.meclib.jp/entrepreneurshipguide2024/book/
地域振興情報https://www.jcci.or.jp/region/
中小企業関連情報https://www.jcci.or.jp/sme/
日商AB(東京商工会議所)https://ab.jcci.or.jp/tag/259/
記事提供: 日本商工会議所
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