桑名市博物館(くわなしはくぶつかん)(三重県桑名市)
今月は、桑名市の無形文化財である伝承されてきた連鶴「桑名の千羽鶴」をご紹介します。
連鶴とは、切り込みを入れた一枚の和紙から折る、複数の鶴が連なった折り鶴を指します。桑名長圓寺(ちょうえんじ)の十一世住職・魯縞庵義道(ろこうあんぎどう)によって、1793〜94年にかけて100種もの連鶴が考案され、名前と和紙の裁断方法に句を添えた小冊子『素雲鶴(そうんかく)』がまとめられました。このうち50種を選んで刊行された『秘伝千羽鶴折形』は折り紙遊びの本として最古のもので、ここに掲載された折り方が、1976年に桑名市無形文化財となりました。
桑名の千羽鶴を継承するため、桑名市博物館では伝承者を養成するとともに、全50種の連鶴の常設展示を行っています。また、夏休みに折り鶴講座を開いているほか、義道がその後も考案を続けていたほかの連鶴についての研究も続けています。
お問い合わせ
桑名市博物館
TEL : 0594-21-3171
HP : https://www.city.kuwana.lg.jp/bunka/bunkashisetsu/hakubutsukan/index.html
※月刊石垣2025年4月号に掲載された記事です。