観光庁と日本政府観光局(JNTO)は4月28日、3月に閣議決定された「観光立国推進基本計画(第5次)」で掲げられた政府目標の達成に向け、2026年度から30年度を対象とした「訪日マーケティング戦略」を策定・公表した。同戦略は〝持続可能な観光の推進〟を念頭に、訪日数・消費額の拡大や地方誘客、インバウンド市場の多様化を後押しする訪日プロモーション戦略を取りまとめたもの。①重点市場ごとの戦略を示した「市場別戦略」②高付加価値旅行や特定テーマ旅行の造成といった「市場横断戦略」③国際会議・インセンティブ旅行の誘致・基盤整備に向けた「MICE戦略」――の3部で構成。本稿では同戦略の概要を紹介する。
■政府目標を踏まえた取り組みの方向性
第5次観光立国推進基本計画では、訪日外国人旅行者数6千万人(リピーター数4千万人)、訪日外国人旅行消費額15兆円(消費額単価25万円)、訪日外国人旅行者の地方部延べ宿泊者数1・3億人泊を目標としている。
目標達成のための取り組みの方向性として、インバウンド市場の多様化(新規訪日客・リピーター誘客)、高付加価値旅行者の誘客と消費拡大につながるコンテンツ発信、地方誘客が見込めるテーマ旅行の推進などを図る。
■目標達成のための具体的な戦略
①市場別戦略:市場(国・地域)ごとにターゲットを設定し、訴求するコンテンツやターゲット攻略のための留意事項を詳細に提示。東アジア、東南アジアではリピーターの拡大に注力し、新たな日本の魅力発信を通じて地方分散を図り、欧米豪その他では初訪日層の拡大に注力し、日本への関心を高めて旅行消費額の拡大を図る方針を示した。
②市場横断戦略:訪日旅行1回当たりの総消費額100万円/人以上(国際航空券代は除く)の「高付加価値旅行」、アクティビティーを通じて地域の自然・文化を体験できるアドベンチャートラベルや食文化に触れることを目的としたガストロノミーツーリズムなどの「特定テーマ旅行」を強化。関連団体や事業者などと連携して地方誘客、消費拡大を図る。コンテンツの掘り起こしや磨き上げ、情報発信を通じて地域経済活性化、文化の継承にも貢献する。
③MICE戦略:国際会議やインセンティブ旅行(企業が成績優秀者や顧客などを招待する報奨旅行や研修旅行)については、データベースを活用した戦略的誘致、付加価値のあるコンテンツの情報発信強化、商談・視察の機会創出による地方への誘客、専門人材の育成などによる受け入れ体制の強化などの方針を示している。
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