中小企業庁と公正取引委員会、特許庁は6月24日、知的財産分野における取引の適正化に関する行動指針として「知的財産権・ノウハウ・データの適切な取引のための優越的地位の濫用(らんよう)等に関する指針(知財取引指針)」および「契約書ひな形」を公表した。
同指針は、公正取引委員会による知的財産取引に関する実態調査と、3者が合同で4回にわたり開催した「知的財産取引適正化ワーキンググループ」の議論を取りまとめた報告書などを踏まえ策定したもの。全業種において、知的財産権に限らず権利化されていないノウハウやデータを含めた取引全般を指針の対象としている。
適切な知財取引に向けた基本的な考え方として、「事前承諾のない秘密情報の取得・開示要請を行わない」「知的財産権などの価値を適切に評価し、当事者間の協議の上対価を決定する」「出願などに干渉しない」ことなどを示し、実践例(約50事例)を提示。独占禁止法(優越的地位の乱用)の考え方と、問題となり得る行為(ノウハウなどの一方的な開示要請、秘密保持契約の締結拒否、取引対価の一方的決定など)についても約70事例を提示している。
契約書ひな型については「秘密保持契約書」「知的財産権等の取扱いに関する契約書」(開発委託契約、製造委託契約の2種類)「共同開発契約書」を用意している。
中企庁は同日、「受託中小企業振興法」に基づく「振興基準」(受託事業者と委託事業者のよるべき一般的な基準)の改正も公表。今回の知財取引指針に基づいて知財取引を行う旨や、同指針に事例として掲げられている問題となり得る行為を行わない旨と共に、型などの無償保管への対応、価格転嫁の浸透を後押しする人事評価制度の整備などを追記している。
詳細は、こちらを参照。