厚生労働省はこのほど、地方最低賃金審議会が答申した2026年度の地域別最低賃金の改定額を公表した。厚生労働大臣の諮問機関である中央最低賃金審議会が示した「地域別最低賃金額改定の目安について」などを参考に、各地方最低賃金審議会が審議した結果、改定額の全国加重平均は1177円となり、昨年度の1121円から56円増。過去最高だった昨年度の66円に次ぐ引き上げ額となった。また、33府県が中央最低賃金審議会の示した引き上げ額の目安を上回った。
中央最低賃金審議会が取りまとめた答申では、引き上げ額の目安は都道府県の経済実態に応じ全都道府県をABCの3ランクに分けて提示しており、Aランクは54円、B・Cランクは56円としていた。
目安を上回った33府県のうち、最大の引き上げ額は佐賀の65円(目安から9円増)。64円の鹿児島(同8円増)、63円の高知、沖縄(同7円増)、62円の茨城、宮崎(同6円増)、61円の青森、福島、山梨、大分(同5円増)が後に続いた。
最高額1280円(東京)に対する最低額1085円(宮崎)の比率は、84.7%(昨年度は83.4%)となり、12年連続で改善した。 答申された改定額は、都道府県労働局での関係労使からの異議申し出に関する手続きを経た上で、都道府県労働局長の決定により、10月1日以降順次発効される予定となっている。
日本商工会議所の小林会頭は9月3日の定例記者会見で「使用者側としては非常に厳しい結果」との見解を表明した。一方で「昨年、一昨年に比べると、都道府県間の横の競争による地方行政からの介入も減少し、大幅に上がるということがなくなった。従来の決め方にのっとって結論が出された」と述べるとともに「最低賃金の決め方をどうすべきかについては、少し時間をかけて検討したい」との考えを示した。
