札幌商工会議所(北海道)は5月12日、大学生が180日間にわたり地元企業と連携して新事業に取り組む長期インターンシップ事業、「PROJECT180(ワン・エイティー)」を開始した。同事業は、学生に地元企業を知ってもらい将来的な人材確保につなげる目的で実施するもので、昨年に続き2回目。今回は、北海学園大学と札幌大学の1~3年生25人が参加する。受け入れ企業は同所を含め旅客運送、介護・福祉、IT、水産卸売業の5社だ。初日の12日には、札幌市内の会場に学生、企業の担当者らが集まり顔合わせが行われた。
同事業では、企業側が提示した経営課題解決のためのプロジェクトに学生(1企業4~5人)と企業が協働して取り組む。学生は約3日間の企業研修を受けた後、詳細なプログラムを設計し、6月下旬に発表。夏休み中にプログラムを実行し、9月に成果発表会を行う予定だ。
昨年の事例では、旅客運送企業の課題「ジャンボハイヤー乗務員の確保」に対し、学生は就職活動中の大学4年生を対象とした観光ルートのプランニングや実際の運行などジャンボハイヤー乗務員の模擬体験ができるインターンシッププランを提案。同プランに参加した就職活動中の学生の就職につながった。今回も、水産加工品の新製品開発から介護施設と地域住民との連携事業の企画まで、内容は多様。同所は、「学生・企業双方の理解が深まるよい機会になる」と期待する。
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