1年間12回にわたった「パットで差をつける」編は、今回で最終回です。そこで、レッスンの仕上げに、「お先にパット」を外さないコツをお教えします。
「お先にパット」が外れる人の多くは、ラインに対してフェースをスクェアに合わせられていない場合が多いのです。短いパットのときは、ラインに正対して手前に引くように打ってみてください。これだけでほとんど外れないはずです。ラインに正対して構えると、フェースをスクェアに合わせやすいのです。そうして、手前に引くように打つとラインを出しやすくなります。つまり、狙った方向にフェース面を真っすぐ出しやすくなります。
では、なぜそうなるのでしょうか。それは、パターを持った手がパターの重心より先行しているからです。もう少し分かりやすく説明すると、鉛筆で文字を書くときも、箒(ほうき)で地面を掃くときも、手は道具の重心より先行しているはずです。これは、手元が先行した方が道具を真っすぐ思い通りに動かしやすいからです。逆だと真っすぐな線は描けないし、思い通りに地面も掃けないはずです。同様に手前にパターを引くように打つと、自然に道具よりも手元が先行して、ヘッドを真っすぐ動かしやすくなり、短いパットが確実に入るというわけです。
この打ち方には、よいパッティングをするための重要なヒントが詰まっています。まずパッティングは、ラインに対してフェースをスクェアに合わせることが大切です。普段からパターマットなどにラインと直角になる線を描き、それにフェースを合わせる練習をしてください。また、ラインを出すためには手元が先行することが重要なので、右のイラストを参考に、ヘッドよりも手元が少し先行した構えをつくることです。そして、あせらず落ち着いて打つ! これであなたもパター名人の免許皆伝です。
※来月からは、「ココで差がつく!アプローチ」編が始まります。OKの距離まで寄せるコツをお教えします。乞うご期待。
イラストレーション:アカハナドラゴン
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