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現代に息づく職人技 「こぎん刺しのくるみボタン」

もともとは紺地に白が基本とされるこぎん刺しをアレンジしたカラフルなボタン。伝統技法を忠実に守りながら、新たな道を模索しています。 撮影:加藤正博

今月は、津軽地方で生まれた幾何学模様の刺しゅう、「こぎん刺し」のくるみボタンをご紹介します。

津軽地方は寒冷な気候のため綿の栽培に適さず、入手も困難であったため、農民の着衣はもっぱら目の粗い麻布でした。この着衣を「こぎん」と呼び、防寒性や耐久性を高めるため、糸で布目をふさいだのがこぎん刺しの始まりです。布地の横糸に沿って縦糸の奇数の目をすくうという規則があり、それにより細かい幾何学のひし形模様が隙間なく続くのが特徴です。

産業の発展により一時は廃れましたが、昭和に入ると、その〝用の美〟が再評価を受けました。そして、地場産業として復活を果たします。

昭和37年、こぎん刺しを継承・発展させようと「弘前こぎん研究所」が設立されました。三代目所長の成田貞治さんは、伝統を正しく受け継ぎながら、モダンなデザインに昇華させた商品の開発にも注力。その一つであるくるみボタンは、鮮やかな色使いが現代人の心を促え、注目を集めています。

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