今月は、素材の香りを引き立て、まろやかな口当たりを生み出すカクテルシェーカーをご紹介します。
自動車部品などの金属プレス部品加工を主に手掛けてきた横山興業は平成22年、タイへ工場進出を果たします。しかし、技術を教えれば誰にでもつくれるという現実に危機感を抱き、世界に通用するものづくりに挑戦することを決めました。
そこで同社は「金型の磨き技術と金属」をテーマに、ニッチ分野へと焦点を絞った結果、カクテルシェーカーの開発に着手。内側表面に自動車部品の金型に用いる研磨技術を応用し、精密な凹凸をつくり、素材本来の繊細な風味を引き出すことに成功しました。設計、プレス成型、外観の研磨はそれぞれを得意とする外部のメーカーやデザイナーに協力を求め、互いの良さを結集させて出来上がった逸品です。
「テーブルウエアなど一般向けの商品も展開したい」と話す企画室室長の横山哲也さん。今後も企画・開発に一層の力を注いでいきます。
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