尾道水道が紡いだ 中世からの箱庭的都市
尾道水道は、瀬戸内海に面する尾道と対岸の向島に挟まれた細長い海峡です。海の川とも呼ばれ、古来より重要な交通路として商人に重用されてきました。特に中世には、人やものが多く行き交う瀬戸内地方随一の港町として大きく発展しました。
海岸には尾道三山(大宝山(たいほうざん)・摩尼山(まにざん)・瑠璃山(るりさん))が迫り、傾斜のきびしい斜面地には数多くの寺社と民家が立ち並びます。これらをつなぐ細い路地や坂道が迷路のように入り組み、尾道ならではの景観をつくりだしています。狭い小路を抜けた先、唐突に眼下に広がる海とレトロなまち並みは、多くの映画やアニメなどの舞台として登場します。
観光担当者がすすめる!わがまちの「イチ押し」
尾道商工会議所 地域振興課長 観光連絡担当 山本 衛
尾道の「イチ押し」といえば、創業104年を誇る「桂馬」のかまぼこです。瀬戸内でとれる魚を毎朝さばいて手づくりする昔から変わらない製法を守り続けています。化学調味料や保存料を使わず、天然昆布だしと天塩で味付けされた四季折々のかまぼこは、見た目も味も絶品です。
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