人にはいろいろな役割があります。従業員は会社にどのように関わっているか、本人に強い自覚がなくても一人一人にそのスタンスがあり、役割が異なります。組織への関わり方は大きく分けて四つあります。
①参加しているけれども、何もしない傍観者タイプ
②参加しているけれども、指示がないと動けない指示待ちタイプ
③能力があっても言われたことしかやりたくないお手伝いタイプ
④やるべきことの目的や目標、自分の役割を知っていて、主体的に考え積極的に動くサポータータイプ
これは本人が思っているのと実際とは違っている場合も多いようです。昔は、ほぼ全員がサポータータイプになることを会社から求められていました。もちろん全員がサポータータイプであればいいのですが、そういうことはあり得ません。
例えば組織の25%がサポータータイプだとして、その人たちが突然辞めたとしましょう。すると今まで指示待ちやお手伝いであった社員がサポーター化してきます。
最初、レベルは下がりますが、徐々に成長して新しい25%のサポーターとなるのです。では危機感を与えると、サポーターが増えるかというと、そうではなく、100%がサポーターに成長することはあり得ません。どんな組織でも一定の割合で、傍観者、指示待ち、お手伝いは存在します。
雇用形態によって、従業員のモチベーションが異なり、関わり方が違うかもしれませんが、同じ条件でもこの四つの関わり方に分かれます。幹部会議に出席している幹部の中にもこの4タイプが存在するのです。
これまで、さまざまな事例で社員教育やレベルアップを説いてきましたが、組織内の傍観者タイプや、指示待ちタイプを排除することはできないのが事実です。ではリーダーはどうすればいいのかというと、部下がどの状態にいるか、良しあしを超えて見極めて付き合うことです。引き上げることができる人は、時間をかけても教育する価値があります。しかし、引き上げることができない人、興味がない人には、そのレベルでより効率的に仕事をしてもらう方法を考えるのがリーダーシップの腕の見せどころになります。
上昇志向が当たり前の時代は終わりました。ゆとり世代が仕事を担う年代になりつつある今、上司としてどんなタイプの従業員でも上手に使えないと仕事になりません。
傍観者タイプや、指示待ちタイプの従業員とも人間関係をおろそかにせず、仕事へのモチベーションを持続させることは、リーダーの大切な業務の一つなのです。
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