信州中野商工会議所(長野県)などが参加するプロジェクトは、先ごろ発見した乳酸菌「PP165」を使用した新商品の開発に成功したことを7月12日に発表した。同乳酸菌を使い、塩分濃度を半分にした減塩みそや、うま味とコクがアップした甘酒などの新商品は、すでに長野県内のスーパーやインターネットで販売されている。同所などはこの新商品の開発・販売を通じて、地域ブランドの創出を目指す。
同県内ではさまざまな発酵食品が製造されているが、腐敗菌が混入すると品質の低下を招く場合がある。新発見の乳酸菌を使用すれば、雑菌がほとんど発生しない高品質商品の製造が可能となり、さらに、うま味成分も増える。
同所によると、いくつかの新商品のうち、特に甘酒が人気だという。近年の甘酒ブームに加え、高品質でうま味が強く、臭いもおさえられているという特徴から人気を博しているとのことだ。
同乳酸菌の発見のきっかけは、長野県テクノ財団が同県内の老舗みそ蔵に有用な乳酸菌が含まれている可能性があると着目したことだ。その後、同所が取りまとめ役となり、みそやしょうゆの製造業者、信州大学、長野県工業技術総合センターなどと産学官連携のプロジェクトを実施することとなった。
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