成長と信頼が次(地)世代を支える力となる!「YEGベネフィット」の実現に向けて
スローガンである「YEGベネフィット」のもとに活動してきた平成28年度の日本YEG。 この一年間の集大成として「日本YEG政策提言」を取りまとめた。
岡村寅嗣平成28年度日本YEG会長は2月25日、第36回全国大会「北海道いわみざわ大会」において、「日本YEG政策提言」を三村明夫日本商工会議所会頭に手交した。これは、会長自らが全国各地のYEGを訪問する中でヒアリングした内容や、YEGメンバーが抱える課題、思いをまとめた上でつくられた、いわばこの一年間の集大成でもある。また、次(地)世代へとつなげていくYEGの信念が記されている。
岡村会長のこの一年と「政策提言」への思い
岡村会長は未来に向けた政策提言を作成するにあたり、「日本YEGは、413単会3万2000人を超える会員数を抱えるまでに拡大し、日々、自企業の成長と地元経済の発展のために研さんを積んでいます。言うまでもなく、私たちYEGも含め、商工会議所活動の目的はそれぞれの地域の持続的発展であり、中でも政策提言はその活動の中心にあります」と述べた。
振り返ると今年度4月、岡村会長の所信は、「皆さん、儲かってはりますか? 家族から応援されてはりまっか?」で始まった。何のためにYEGがあり、何のために活動するのか。そして、これだけの人数を抱える団体を引っ張っていくには、何を為すべきか。岡村会長にとって、それを常に意識する一年だった。
「最近、よく考えることがあります。自分で〝ふるさと〟を選んだ人はそんなに多くないのではないかと。多くの人は、生まれた場所がそのまま〝ふるさと〟になる。自ら選んだわけでないのに〝ふるさと〟を大事にするのは、地域で生きていく中で、両親、学友、仕事仲間など、さまざまな人々と出会い、それぞれが愛すべき家族を持ち、信頼する仲間と切磋琢磨していくからこそ郷土愛が生まれ〝ふるさと〟を大切に思うようになると考えます」
愛する〝ふるさと〟そして、誇るべき日本の未来のために、日本YEGが為すべきことを認識し、それを実行に移すためにこの一年、各地の単会を訪問した。また、ブロック大会や全国会長研修会などさまざまな場面でメンバーと真摯に議論を深めてきた。そこで生まれた思いが、今年度の「政策提言」に詰め込まれた。
地域に好循環を生み出す
日本は今、人口増加や大量消費の時代が終わり、人口減少とデフレマインドによる消費活動の停滞など、大きな転換点を迎えている。誰も経験したことのない時代が目前に迫っている。これについて岡村会長は、「少子高齢化などに起因する日本の衰退、それによる医療・介護などに必要な経費の増大や経済不安による政策金利の高騰など、先行きを恐れて、消費や設備投資にお金を使おうとしない傾向があります。そこで、今、必要なのは『人口減少対策』『持続可能な年金制度改革』『プライマリー・バランス健全化』のような、将来の不安を打ち消し、個人も企業も安心して、『消費』や『投資』をしたくなるような政策です。私たち日本YEGは、日本にまん延する不安感を打破するために、率先して自企業を発展させ、それにより地域経済の好循環を生み出すべく行動しています。今般、日本YEGでは、『新規事業への挑戦・投資の喚起』『地域の持続的な発展』『将来世代に責任の持てる政策実現』を柱とする提言書を策定しました(概要は左上参照)。今後は、本提言を実現させるための活動を展開していきます。それぞれの地域の幸せは、きっとわが国の未来を明るくすると信じています」と述べている。
この思いを込めた「日本商工会議所YEG政策提言書」は2月25日、第36回全国大会「北海道いわみざわ大会」で、登録者数4931人のメンバーが見守る中、岡村会長の手から日商の三村会頭の手に渡された。
また新しい歴史を歩む
平成28年度は、地域に根付いたYEGメンバーの成長を信じ、活動を行ってきた。北海道いわみざわ大会で岡村会長は、「心からありがとう」と歴代および現メンバーに感謝の意を伝えた。4月からは平成29年度の新しいメンバーによる日本YEGの活動が始まるが、歴代YEGメンバーの思いは受け継がれる。これこそがYEGの力なのだ。
来年度のスローガンは、「THE POWER OF YEG」。現在、新しいメンバーは明るい未来を創造していくための力を着々と蓄えている。今後の活動にもご期待ください。
最新号を紙面で読める!