日本商工会議所は7日、「平成28年度全国商工会議所きらり輝き観光振興大賞」の受賞商工会議所9件を発表した。大賞は長崎商工会議所の夜景観光が受賞。同所青年部の提言「世界一の景観都市長崎を目指す!」を官民連携の上サポートし、市民も巻き込んだオール長崎で活動を展開している点が評価された。今回新設された「広域連携特別賞」には、「東北六魂祭」などを実施している仙台・青森・岩手・秋田・山形・福島の6商工会議所が選ばれた。
先進地域9件決定
大賞に輝いた長崎商工会議所は、かつて「日本三大夜景」と呼ばれた長崎の夜景を、同市を訪れる観光客の8割が見ていないとの長崎市の調査結果に着目し、平成年度から夜景観光の復活に取り組んでいる。同年、「夜景サミット2012㏌長崎」によって長崎が香港・モナコに並ぶ「世界新三大夜景都市」に認定される中、長崎商工会議所青年部の提言に商工会議所はじめ市民・企業が賛同。行政も加わり、25年に官民が連携した「長崎夜景プロモーション実行委員会」が発足し、オール長崎で活動を展開した。
27年度には、観光客数は過去最多の669万人を達成。宿泊客数、観光消費額も増加しており、宿泊滞在型観光の推進にも貢献した。このほかにも「世界一の夜景都市」を目指して市民と観光客が参加できるようなさまざまな夜景の楽しみ方の創造に取り組んでいる。
広域連携特別賞を受賞した6商工会議所は、東北各県の文化的象徴である祭りを震災復興のシンボルとして一つにまとめあげるとともに、地域産品の販路拡大や海外展開事業まで実施していることなどが評価された。
その他、「振興賞」には、結城(茨城県)、日光(栃木県)、「観光立〝地域〟特別賞」には、岐阜、一宮(愛知県)、「奨励賞」には、天童(山形県)、西宮(兵庫県)、岡山の各商工会議所が選ばれた。
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