当社は祖父が昭和25年に創業した米穀店で、私は3代目になります。当社が販売している「恋瀬姫の舞」は、筑波山麓で恋瀬川の上流にあたる石岡市八郷地区で栽培されたコシヒカリです。ミネラル豊富な水で育った米は購入者から好評を得ています。
石岡商工会議所を訪れたきっかけは、「恋瀬姫」というキャラクターの版権を石岡商工会議所が持っていたからです。「恋瀬姫」は同所青年部が発案したキャラクター(現在は、石岡市の公認キャラクター)。それを米袋に印刷したいという相談をしにいきました。
そして米袋への印刷の許可を得る一方、同所の支援により、経営革新計画を策定。茨城県の承認を得られました。こうして「恋瀬姫の舞」は無事商品化。商品は、同市のふるさと納税の記念品リストに掲載されました。このほか、東京・銀座にある茨城県のアンテナショップ「茨城マルシェ」や、同所が運営支援する「農家の野菜直売所」でも販売。おかげさまで大変人気です。この時に商工会議所を利用したメリットを感じました。
このほかにも、同所から融資の推薦を受けたおかげで日本政策金融公庫から融資を受けられました。自己資金のほかに資金があるのは、事業展開の上で大変ありがたいことです。
商工会議所に期待することは、補助金や融資などの経営に役立つ情報の提供です。このような情報があれば事業の幅も広がり展開のスピードも早くなります。「恋瀬姫の舞」の広がりもこうした情報提供があったからだと実感していますね。
現在の目標は2年以内にアジアに「恋瀬姫の舞」を輸出することです。将来的にはフランスに輸出できたらいいですね。その思いを込めてパッケージの裏面には日本語と英語のほか、中国・韓国・ロシア・フランスの言語で石岡を説明しています。「恋瀬姫の舞」を国内外に販売していくことが、石岡のPRにもなりますので、微力ながらまちおこしに協力できればと考えております。
石岡のひな巡りで賑わう「こいせライス」の店先では「恋瀬姫」を前面にPRしている
担当者からひと言
ご相談は最寄りの商工会議所までお気軽にどうぞ!
田﨑さんは、当所主導で組織した「石岡あきんどの会」のメンバーとして積極的に活動されています。そのこともあり、同会から「恋瀬姫の舞」の販売協力を得ているのです。加えて当所では「恋瀬姫の舞」の商品化にあたり、同社の経営革新計画の策定のお手伝いをいたしました。茨城県の承認を得ることができたことで、販売促進に弾みがついたものと思います。
同社は米販売だけでなく、石岡市のPRも同時に行っています。今後、海外展開も視野に入っていることから「恋瀬姫の舞」を通じて、世界から石岡市が注目されることが期待できる状況です。また、田﨑さんに触発された若手経営者が新なアイデアを創造し、事業の継続的な発展を図ることを望んでいます。
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