当社は、宅地造成・設計のトータルコーディネーターとして平成17年に創業しました。
当社の業務は、私が創業前に会社員として5年から17年までの12年間携わってきた業務がベースとなっています。ただ、同じ業務であっても、当時と今では違うことがあります。それはしがらみの有無です。会社員のときは、どうしてもいろいろなしがらみが生じていました。一担当者の思いが実現しないこともしばしばです。
このような私の気持ちを察してか、当時ある取引先(お客さま)から「独立して仕事をしたら」とアドバイスされたことをきっかけに独立し創業しました。
独立により、しがらみはなくなりましたが、一方で経営の難しさに直面しました。当然のことながら、通常の業務に加えて、会社員では経験しない事業計画の策定や資金繰りなど経営に直結する業務を、全て自分で行わなければなりません。また経営者として、将来展望を描いても、それを聞いてくれる相手がなかなかいませんでした。こうした中、市役所への出かけついでに、隣にある諫早商工会議所に立ち寄ったことが、現在に至るまでの付き合いの始まりでした。
マル経融資の利用にあたり商工会議所を何度か訪れた際に、他社との差別化に向けた取り組みなど、将来展望について話をしたところ、一個人では利用しづらい工業技術センターの紹介やドローンを活用した宅地造成図面の3次元(3D)化の実現に向けては、補助金利用のアドバイスもいただきました。
おかげさまで現在では、宅地造成の図面を紙(2次元(2D))ではなく、ドローンで取得した点群データを複数のソフトで処理した3D完成モデルの画像で、お客さまに提案できるようになり、他社との差別化を図ることができました。 今後は、この3D画像の技術をより確立させるとともに、販路拡大事業の活用によるビジネスチャンスの発掘など、商工会議所事業の活用の幅を徐々に広げていきたいと考えています。
担当者からひと言
ご相談は最寄りの商工会議所までお気軽にどうぞ!
西野さんは初対面のときから事業に大変前向きな方でした。
その最初のご支援は「経営革新計画」の認定でした。テーマが「3次元CAD」という専門分野でしたので、私自身理解に苦慮しましたが、平成26年7月中旬から10回ほど面談を重ねる中で懇切丁寧な説明を受け、計画書づくりを進めました。そして同年10月に認定申請に至りました。その後も「小規模事業者持続化補助金採択」(27年5月)、「マル経資金」の推薦(同年9月)を行いましたが、いずれも前記計画に準じたものでしたので、伴走支援ができました。
西野さんには、ご自身の事業の発展はもちろんのこと、地元諫早の小規模事業者のよきけん引役としてご活躍いただくことを期待しています。
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