渋沢栄一伝 ―道理に欠けず、正義に外れず―
井上潤 著
2月14日に放送開始のNHK大河ドラマ『青天を衝け』の主人公に選ばれ、新一万円札の肖像にも決定している渋沢栄一。渋沢は日本の実業家のリーダーとされる。
生涯関係した企業の数は約500、社会公共事業は600を数える。日本の近代社会を創造し、全体を組織したオルガナイザーとしての位置付けが与えられる人物と著者・渋沢史料館館長は説く。
同書は、本紙で2010年から連載している「渋沢栄一伝」を再構成。豊富な写真と史料から、多角的に渋沢栄一に迫る。渋沢が今に与えるヒントを探り、渋沢への理解をさらに深められること間違いなし。こぼれ話付きで、これまであまり語られることのなかったエピソードも紹介されている。
(四六判/306ページ/2640円(税込み)/ミネルヴァ書房)
地域金融の未来 ―金融機関・経営者・認定支援機関による価値共創―
森俊彦 著
同書は、日本金融人材育成協会会長で、中小機構中小企業応援士を務める著者が、「全国の中小企業の元気を引き出し後押しして明るい未来を創りたい。金融機関は、企業経営者に向き合うことで真の事業の理解に基づく融資や本業支援(伴走支援型融資)が可能となり、企業価値の〝源泉〟である営業キャッシュフローの持続的な改善が実現できる。債権者区分もランクアップし、最大のリスク管理・保全策かつ収益改善策だ―」との思いで書き上げた。
地域経済をどう活性化していくかは、経済の改善に依存する。活性化の鍵となる地域金融について、現状と今後の金融機関、経営者、認定支援機関の在り方を提示している。
(A5判/165ページ/2090円(税込み)/中央経済社)