土岐商工会議所は2020年12月から、地場産業の美濃焼の丼(どんぶり)を活用したテークアウト事業「丼ぶり屋さん」を実施している。新型コロナウイルス感染症の流行により経営が悪化した飲食店や陶磁器業界を支援する企画で、陶磁器メーカー8社が14種類の丼を提供、飲食店12社がテークアウト用メニューを用意し器ごと販売している。プラスチック容器はごみになるが、丼はその後も使えるため廃棄物削減にもなると注目されている。
飲食のテークアウトは全国で推進されているが、同所は他にない独自の支援をしようと20年9月から連携する陶磁器メーカーや飲食店を募集し、持ち帰り用段ボールケースを用意するなど準備を進めた。飲食店からの丼の注文は同所が取りまとめて陶磁器メーカーに発注し、代金の請求・支払いも間に立って行う。
テークアウト用メニューは種類も豊富。購入者からは「見た目もよく、冷めなくておいしい」「手頃な値段で丼がもらえるのでお得」と好評だ。同所は「地産地消やごみの削減など環境問題の解消にもつながる。メーカー、飲食店、消費者にメリットがある〝三方よし〟の事業」と胸を張る。今後、消費者の反応や利用状況を見て参加するメーカーや飲食店の数を増やしていく予定だ。将来的には新たなビジネスモデルとして構築し、全国に向けた販路拡大を目指す。
丼ぶり屋さん詳細はこちら https://www.tokicci.or.jp/post_254/
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