津乃上製菓/つたや總本家/菓子工房えしろ/牛蒡餅本舗熊屋/firando
平戸商工会議所(長崎県)はこのほど、市内の菓子店や松浦史料博物館、平戸市などと連携して「平戸百菓繚(りょう)乱」プロジェクトブランド第1弾となる5品、「月光」(つきあかり・津乃上製菓)、「果の花」(かのか・つたや總本家)、「陽の恵」(ひのめぐみ・菓子工房えしろ)、「鈴虫の夢」(牛蒡餅本舗熊屋)、「四季」(firando)の発売を開始した。
本土最西端に位置し、海に囲まれた平戸は、異国文化の交流点だった。往来によりもたらされた砂糖と洋菓子技術を用いて生まれたのが、平戸菓子。平戸藩主松浦侯へ献上された菓子群は、江戸期にレシピ集「百菓之図」として編纂(へんさん)され後代に伝えられた。同ブランドは、現代の菓子職人が冊子掲載の菓子に現代解釈やアレンジを加えてリバイバルしたもので、随所に物語を散りばめ、知的欲求が満たされるよう工夫している。菓子を入り口に平戸への興味を喚起し、交流人口の獲得につなげる狙い。それぞれの菓子店で扱うほか、都内の百貨店でも販売する。
「松浦侯の菓子のレシピには100種掲載されていた。毎年数種ずつ追加し、将来的には全種類の商品化を目指したい」と同所プロジェクト担当の岩野上恭次さんは語る。
最新号を紙面で読める!