浜松商工会議所(静岡県)では、市内の定時制高校の生徒を対象に、日中時間帯や卒業後の就業先として、学校周辺にある市内企業とのマッチング事業を実施している。早い段階からパートやアルバイトなどを含めた就業経験を積むことで、職業観を養い、地域の産業発展に寄与する人材育成につなげることが目的。在校生のアンケート調査では、工業技術など学校で学んだ知識を生かせる求人情報が分からないとの声が多く、同所が会員企業に参加協力を呼びかけて開始した。
昨年6月と11月には、浜松工業高校と浜名高校で、自動車部品や工作機械関連、製造業、飲食業などの市内企業が説明会を実施。参加した学生は、「分かりやすくてプラスになった。家計の手助けをしたいので、できるだけ早く就職したい」「いろいろな会社が来てくれると選択肢が広がる」などと話した。講演後、学校側で生徒に就業先の希望アンケートを実施し、結果を企業側にフィードバック。3日程度のインターンシップを経て7人の就業につなげた。
同所は今年度も、上期(5月12、19日)と下期(11月10、17、24日)の5回に分けて浜松工業高校の生徒と市内製造業とのマッチング事業を開催し、各回3~5社の計15~25社が同校で仕事内容を説明。また、11月24日には浜名高校で市内企業9社による企業説明会も行う。同所は、「マッチングの機会を増やして正規就業につなげたい。市内には4校の定時制高校がある。残りの2校にも取り組みを広げていきたい」と意気込む。
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