神岡・町づくりネットワーク
本誌2018年9月号で紹介したレールマウンテンバイク「ガッタンゴー」が、18年度国土交通省「手づくり郷土(ふるさと)賞」を受賞した。自転車と廃線後の鉄路を組み合わせたアクティビティーが、地域の魅力や個性を創出している優れた活動として評価されてのことだ。
なんといっても、ガッタンゴー利用者の大半が地元の飲食店を利用し、6割以上が飛騨高山をはじめとする近隣の観光地に宿泊するなど、まちに絶大な経済効果をもたらしていることが大きい。まさしく、郷土の活力源になっている。
そもそも、岐阜県の北端にある飛騨市神岡町で06年に廃線となった神岡鉄道を利活用するために始まったプロジェクトで、線路の上を自転車で走るという全国でも前例のない取り組みとして話題となった。鉄道を残したいと強く願う有志の想いが力となって、神岡・町づくりネットワークが発足。17年には年間利用者が4万人を超える規模にまで成長している。
これまでも、12年度日本鉄道賞「蘇ったレール」特別賞や、16年度経済産業省「産業観光まちづくり大賞」金賞など多数の受賞歴がある同法人。この事業の成功でさらに注目を集め、現在は「日本ロストライン協議会」を立ち上げ、15団体を束ねるパイオニアとして、他団体との協力体制を深めている。今後は、開業している2コースに加えて、さらにパワーアップした新コースの開業予定もあるという。楽しみは広がるばかりだ。
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所在地:岐阜県飛騨市神岡町東雲1327-2
電話:090-7020-5852
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