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2019年度 経済産業政策の重点(抜粋)  中小の発展モデル構築

経済産業省はこのほど、2019年度における政策の方針を示す「経済産業政策の重点」を公表した。政策の柱として、①データを核としたオープンイノベーションの推進によるソサエティー5・0の実現、②新たな「ルールベース」の通商戦略、③地域・中小企業の新たな発展モデルの構築、④エネルギー転換などを通じた環境と成長の好循環、⑤成長と分配を包括した新たな経済社会システムの5点を示している。本稿では、5点の柱のうち、「地域・中小企業の新たな発展モデルの構築」について概要を紹介する。

(1)地域の稼ぐ力の強化・インバウンドの拡大

◯地域経済を牽引(けんいん)する企業の成長を促し地域未来投資を加速化するため、RESAS(地域経済分析システム)などのデータも活用しつつ、地域未来牽引企業を始めとする地域の成長企業の発掘、研究開発や設備投資などに対する支援の強化、イノベーションを推進する地域の支援体制の構築などを進める。

◯支援機関と自治体の連携強化などを通じ、地域課題解決を推進する地域の支援体制を構築。

◯中堅・中小企業などの海外展開に向け、新輸出大国コンソーシアムを核として、情報収集、事業計画策定から取引先・提携先開拓、人材確保、販路拡大まで、専門家が個社の担当となって一気通貫で支援。

◯DMOなどの支援機関による地域の観光ブランドの強化と連携した観光コンテンツの強化支援、魅力的なまちづくり・商店街の支援。

◯2025年大阪・関西万博の誘致を通じた日本の魅力発信。

(2)中小企業などの担い手確保

◯経営支援機関と人材紹介会社が連携し、人材ニーズを明確化し、求人から採用、定着まで一括した支援やIT・IoTなどの活用に係る人材育成・派遣事業の支援により、中小企業などの人手不足に対応。

◯製造業を中心とした新たな外国人材受け入れのため、円滑に外国人材を受け入れる方法や適切な管理のための講習会や、中小企業などへの巡回指導などを行う団体に対し支援。◯個人事業者の円滑な事業承継や、中小企業のM&Aを通じた事業承継を促進。

◯経営改善(財務強化など)支援などを通じて経営者保証ガイドライン活用を促進。

(3)中小企業などの生産性向上・働き方改革支援

◯中小・小規模事業者政策の情報入手から補助金申請までワンストップで行うことのできるポータルサイトを構築して事業者の利便性を向上。事業者ごとにカスタマイズされた最適な支援策をプッシュ型で提供。

◯新たな技術・サービスモデル開発、設備投資、IoT・ITツールの利活用により、生産性向上を促進。中小・小規模事業者が働き方改革に対応できるよう、生産性向上も含めた相談・支援体制を強化。

(4)取引適正化などの対応

◯事業者などに対する指導・周知徹底などの消費税転嫁対策、サプライチェーン全体での「付加価値向上」に向けた下請取引適正化対策、キャッシュレスの推進、商店街の活性化などを支援。

(5)車体課税の抜本的見直し

◯昨年の大綱などを踏まえ、ユーザー負担の軽減や簡素化などの観点から、自動車税の税率引き下げをはじめ、自動車重量税の「当分の間税率」の廃止などの車体課税の抜本的な見直しを実現する。また、エコカー減税およびグリーン化特例の延長を行う。

◯来年10月の消費税率引き上げ時に、駆け込み需要と反動減を生じさせることがないよう、耐久消費財である自動車の需要の平準化を図るべく、取得段階のユーザー負担の軽減に向けた必要な対応を検討し、措置を講ずる。