YEG,BE NOBLE ~我ら希望の魁 共に前へ~
2024年度日本YEG会長 吉川 裕太(きっかわ ゆうた)
会長所信
令和には、人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められています。私たちYEGもまた、文化を伝承しつつ、新しい文化の創造に向かって歩を進めています。人々が美しく心を寄せ合う時代と、連帯の証しの下に集うYEGが調和し、ますます私たちは地域になくてはならない団体として、さらにその価値を高める時が訪れました。
日本銀行券の肖像とは、その時代において求められている象徴であります。これまで政治家、文化人、思想家、教育者など、さまざまな偉人が日本銀行券の肖像として描かれ、それぞれの時代に合わせて価値観を表してきました。そしていよいよ2024年に新たに流通される新一万円札の肖像には、わが国最初の商工会議所である東京商法会議所(現在の東京商工会議所)設立の祖であり、初代会頭を務められた渋沢栄一翁が描かれます。すなわち、受け継がれる「民の繁栄が、国の繁栄につながる」「道徳経済合一説」をはじめとする多くの翁の精神が、今必要とされています。
時代から求められている翁の教えは、私たちYEGが伝えつなげていかなければなりません。また、今を生き抜く青年経済人である私たちは、地域の魁(さきがけ)たる存在であるために、一歩踏み出すことも必要です。そのためには、私たち一人一人の想(こころ)にある未来への想いをYEGが育み、青年経済人として常に抱き、自らの意思で行動することが重要です。そして、育まれた想いをよりどころとし、翁の教えをわが心に根付かせ、YEGを地域から愛され必要とされる存在へと、共に導いていこうではありませんか。
この想いを集約し、たどり着いたYEG像はまさに「気高い」存在でありました。令和6年度は、この想いをスローガンに込めて、「YEG,BE NOBLE ~我ら希望の魁 共に前へ~」と掲げ活動いたします。
グローバル資本主義は私たちの生活を便利なものにしたかもしれません。しかし、はたして物心両面の豊かさを実現したものであったでしょうか。それは必ずしも私たちに喜びと幸せを与えてくれるものではなかったと感じています。だからこそ、人々は美しく心を寄せ合いながら文化を育み、グローバリズムだけでなくローカリズムにも目を向けるようになったのではないでしょうか。地域と地域が共存することで未来はつくられます。各地域に根差すYEGで組織される日本YEGは、真の時代に即したローカリズムを体現できる団体であります。そこで必要となるのは、日本YEG中期ビジョン2023-2027で掲げられている「先駆け-SAKIGAKE-」の精神であり、大局的な思考であろうかと考えております。この思考の基に11の委員会を設け、日本YEGはかくあるべきかという本質に常に触れながら、気高くも全国のYEGの活性や発展の支えとなり、それぞれの地域経済が活性化される活力ある事業を構築し、利益を提供してまいります。 「咲いた花見て喜ぶならば 咲かせた根元の恩を知れ」という言葉があります。私たちは普段美しく咲いた花だけを見て存在を忘れてしまいがちですが、その花を咲かせる木は土の中に根を張り巡らせ、その根が土台となって支えとなり、毎年美しい花を咲かせてくれます。根がなくなってしまえば、木は枯れ、当たり前のように咲いていた花は咲かなくなってしまいます。私たちも一人の力では生きていけません。自分という花を咲かせてくれるのは、自分を支えてくれている多くの人がいることを知らなければなりません。そこには「感謝」の恩があります。そして自分もまた、ほかの人の根となり、ほかの人に美しい花を咲かせるという形で、恩を返しているのです。
この信条を心根に、全国416単会3万2400人全てのYEGメンバーで想いを共有、共感し、共鳴させて令和6年度をつくり上げることができるのならば、これ以上の喜びと幸せはございません。地域の希望の魁となり、集えば日本の先駆けとなり得るのがYEG。その、地域の美しい想(こころ)が寄り集まっている連合体として、誇りを抱き、未来へ力強く邁進する
日本YEGでありたいと想から願っています。志を同じくする仲間として想を寄せ合い、互いの人生が素晴らしいものとなるように共に前へ歩んでまいりましょう。 YEGが目指す本質により近づけるように、全身全霊で会長職を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
インタビュー
吉川会長に聞いてみよう!
—吉川会長のプロフィールを教えてください。
秋田市生まれ秋田市育ちの49歳。現在は秋田市で税理士・会計事務所を営んでいます。スタッフ15人で、税理士資格を持つのは自分一人という、個人事業主の税理士事務所です。業務としては、日々の記帳、自計化の促進、税務会計、決算・申告手続きなどをお手伝いさせていただいております。また会社の税金だけでなく、個人の所得税・住民税・社会保険料なども含めて総合的な税金対策、タックスプランニングの提案なども積極的に行っております。
—YEGへ入会したきっかけは?
友人の鈴木優介君から熱心に勧誘されたことです。当時は事務所の所長に就任してすぐの頃でかなり忙しく、のらりくらりとかわしていたのですが、彼の熱意に押されて入会を決意しました。
鈴木君は、2022年に行われた第42回全国大会「美の国あきた大会」の実行委員長を積極的に務め上げた情熱があり、私のYEG人生になくてはならない男です。
—今年度事業についての想いをお聞かせください。
会長職を預かるに当たり原点に立ち返ろうと、制定されて36年の綱領・指針を改めて読み直しました。当時の先輩たちはどんな未来を思い描いていたのだろう? 豊かな郷土とは? 国際社会の一員になれているのか? と思いをはせたことから、綱領・指針を一つひとつ考えてみたいと思うようになりました。
36年の間に世界ではさまざまな変化がありましたが、同時に変わらないものもあります。今の時代に求められるYEGとはどういうものか?YEGとはどうあるべきか?11の委員会事業を通じてYEGの本質を皆さんと一緒に考えていきたいです。
—抱負や目標をお聞かせください。
私の故郷、秋田県は90%を超える割合の都市が「消滅可能性都市」といわれています。日本YEGは単会の課題解決のためにあります。それゆえ地域格差を肌で感じる者として、自分たちのまちだけでなく、各地域の単会がそれぞれを「想い合う」ことが日本YEGの責務だと私は考えています。「想う」という言葉は「相」と「心」でできています。言葉を交わして心を合わせ、共有し、共感し、共鳴する。相手がいるからこそ生まれる想いを日本YEGで大切にしていきたいです。
同時に私は個人事業主です。会長職を考えるに当たり「自分は何のためにやるのだろう」「自分よりもふさわしい人がいるのでは」と幾晩も悩みましたが、「こんな自分でも日本YEGの会長ができる! その姿を見せられるのは自分しかいない」と考えるようになりました。地方にいても各地の単会のために何かができるという姿を見せていきたいです。
聞き手:広報☆ブランディング委員会 R6石垣作成チーム
2024年度広報☆ブランディング委員会メンバー紹介
取材・写真撮影:日本商工会議所青年部(日本YEG)広報☆ブランディング委員会
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