雪を頂いた立山連峰を富山湾越しに眺める。ため息が出るほどの絶景を楽しむために、毎年氷見に出かけている。夏はアジやトビウオ、冬は寒ブリ、と氷見には食べる楽しみもあり、北陸のグルメタウンの名を欲しいままにする。
そんな氷見に、江戸時代からの伝統料理「氷見うどん」があることはあまり知られていない。始まりは能登・輪島の輪島そうめんで、手延べの技法が伝わり、氷見うどんになったと伝えられる。輪島そうめんは、現在は衰退してしまったが、江戸時代には加賀藩から幕府への献上品にもなった北陸名物だったとか。
氷見うどんの製造元は何軒かあるが、ひいきは圧倒的に「海津屋」だ。もっちりして艶やかな麺から、しっかり小麦の風味を感じることができる。天候、気温などによって塩や水の配分を変えて丁寧にこねることから始まり、粘りや弾力性を引き出すための足踏み、手で麺を延ばす太めこなし・細めこなしなど、九つの製造工程を経てやっと完成する。細麺、太めん、限定のゆずめんなど商品は何種類もあり、その時の気分でよもぎめんにしたり、極細めんをすすったり、1年を通じて氷見うどん。手土産にすれば喜ばれること必至だ。
Data
社名 : 株式会社海津屋(かいづや)
所在地 : 富山県氷見市上泉20番地
HP : https://www.kaizuya.co.jp/
電話 : 0766-91-3030
【氷見商工会議所】
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