各地商工会議所を通じて集まった逸品を、週替わりで東京・秋葉原の食のテーマパーク「日本百貨店しょくひんかん」で販売する「地域うまいもんマルシェ」が好評開催中だ。店舗で販売された人気商品の「こだわり」に迫る。
飯山商工会議所は、雪の冷気を利用した貯蔵庫「雪室(むろ)」で半年間貯蔵した「雪むろ熟成・貯蔵酒」や野沢菜漬けなどの特産品を販売した。飯山市は雪が多く「かまくら」で知られるまち。今年10月、東日本に記録的な大雨をもたらした台風19号により、中心商店街で約150の商店や酒蔵、事業所などが床上浸水する被害を受けた。
今回紹介した「雪むろ熱成・貯蔵酒」は同所や市、JA、市内の醸造業者らで構成する「飯山市雪エネルギー検討会議」が、雪の利用と新たな特産品づくりを目指して昨年開始した取り組みから生まれた商品。市の所有施設に約560トンの雪を搬入して設置した雪室は真夏でも気温1~2℃、湿度100%に保たれ、酒がまろやかになると好評だ。地酒「水尾」と「北光」の2種類を販売した。
また、無農薬にこだわる市内の農家がつくる「ぼたんこしょう糀(こうじ)」や米粉入りのパン「塩シナモンロール」も販売。ぼたんこしょうとはピーマンに似た信州の伝統野菜で、ぴりっとした辛みが特徴だ。米こうじを加えて煮た「ぼたんこしょう糀」は蒸し野菜のディップや焼き肉などさまざまな料理に合わせられる。
そのほか「雪室熟成の野沢菜漬け」や「野沢菜油炒め」、野沢菜ときくらげ、ハタケシメジを甘辛く炊き上げた「三彩浅炊き」など、野沢菜を使った加工品もそろった。
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