魚津商工会議所(富山県)青年部(魚津YEG)はこのほど、2種類のクラフトビール「UOZU IPA」「UOZUりんごエール」を開発した。今回の企画は、魚津YEG創立50周年を記念して実施されたもの。魚津市内には日本酒の蔵元とワイナリーがあるが、ブリュワリーはなく、市内でクラフトビールが開発されたことはなかった。市内で初めてクラフトビールをつくり、魚津の食文化をより豊かなものにしたいという思いで2年前から企画が始まった。
「UOZU IPA」は、米オレゴン州アストリア市にあるクラフトビールメーカー「フォートジョージ」と共に開発したもの。「焼き魚と合うビール」がコンセプトで、非常に軽い飲み口とほんのりとした花の香り、爽やかなかんきつ系の風味が特徴となっている。ホップやモルトにもこだわっており、適度な濃厚さや苦みも感じられる。魚津港は海底の湧水に恵まれた良い漁場で、ウマヅラハギなどの魚が有名。魚と合うようにと工夫して開発された同ビールは、魚津市ならではのクラフトビールといえる。9月23日から同市内で販売されている。
「UOZUりんごエール」は魚津市加積(かづみ)地区で栽培された「加積りんご」を使用したビール。同市は果樹栽培が盛んな地域だが、特に同地区ではリンゴを100年以上にわたって栽培している。加積りんごは品質管理徹底のため、作付面積に制約が設けられており、年間生産量が限られている貴重なもの。同ビールは、傷が付くなど規格外の加積りんごを活用してつくられた。軽い飲み口と甘くフルーティーで爽やかな味わいが特徴で、普段あまりビールを飲まない人も飲みやすいように仕上げている。
魚津YEGの宮本晃裕会長は「魚津の皆さんに愛してもらい、新しい文化を根付かせたい」と話している。
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