2025年1月初め、ゾンビ先生が妻子とともに訪れたのは、パンダで有名な和歌山県西牟婁郡白浜町のテーマパーク「アドベンチャーワールド」。きっかけは、子どもの「パンダが見てみたい」の一言であった。
泊まりがけで訪れ、1日目はイルカショーと動物ショーの「アニマルアクション」をはしごする。図鑑やテレビ、絵本で見知った動物たちが目の前で生き生きと動き回る様子に、子どもは大喜び(ゾンビ先生も妻も生物は大好き)。その後は、最近テレビゲーム『マリオカート8デラックス』で遊んでから興味津々のゴーカートだ。子どもが一人で乗れるチャレンジカートと、より本格的なハイウェイカートがあり、大はしゃぎ。異世界の家のような「パンダバンブーアート」も楽しい。
2日目は雨だったが、「雨に濡れずに回れるコース」が設定されており、快適に楽しむことができた。列車型の乗り物「ケニア号」に乗り、ライオンやバイソン、サイなどを安全に見られる。肉食動物ゾーンのゲートが開く様は、まるで映画『ジュラシック・パーク』。車内アナウンスや客席は、パンダが主役の子ども向けアニメ『BabyBus』とコラボしている。そういえば、そもそもなぜパンダが見たかったのだろうか。子どもに聞いてみると、絵本に出てきたからなのだという。
家族と楽しみながら感じたのは「コンテンツツーリズムの種は、身近なところにいくらでも転がっている」ということだ。この短いコラムの中だけでも、たくさんのコンテンツが登場している。
漫画、アニメ、ゲーム、映画、ドラマ、絵本……。こうしたコンテンツは、多かれ少なかれ「何か」を参照してできている。その「何か」を手繰っていくと、自地域にあるものにつながっている。そばにあるが故に見落としてしまいがちな「つながり」をたどり、アドベンチャーをデザインすることがコンテンツツーリズムのキモである。