福井県では、冬になるとこたつに入って水羊かんを食べる習慣がある。同県大野市では、この水羊かんを「でっち羊かん」と呼ぶ。その由来は「黒糖が使われていること」と話す大野商工会議所の高田龍佳さん。砂糖の種類を純度で分けると「白双糖」「上白糖」「三温糖」「黒糖」の順となり、「黒糖」は4番目。一方、商家の身分制度では「旦那」「番頭」「手代」「でっち」の順で、4番目の「でっち」に対応する形で「黒糖」が使われたことによると言われる(諸説あり)
また冬に食べるようになったのは、でっちが正月明けに奉公先から里帰りする際、土産として練り羊かんを持ち帰ったことが発祥とされる。でっちは、それを近所に配るため、白山山系に降った雨や雪解け水がもたらす伏流水を使って引き伸ばし、糖度が低くても問題のない水羊かん状にした。ただ、水分量が練り羊かんの約2・5倍あり、傷みやすいという難点もあったことから、外気温が0度から10度となる大野の冬限定の味覚となった。今でもその名残として外気温が15度以下にならないと製造されないという。
同羊かんは2019年6月、「福井県大野市で製造されるでっち羊かん」として地域団体商標の登録を行い、地元のほか、首都圏でも展示販売するなど販路拡大に取り組んでいる。
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大野商工会議所
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