日本商工会議所の小林健会頭は2月18日、定例の記者会見で、中小企業の価格転嫁について、「足踏み状態」との認識を改めて強調。「地域によって状況が大きく異なり、転嫁率が低い地域からは切実な声があがっている」と述べ、「それらは『道半ば』ですらない」と強い危機感を表明した。一方で、「価格転嫁が日常の商習慣として定着するためには、継続的な発信が必要」と述べ、「引き続き危機感を持って取り組んでいく」と強い意志を表明した。
高市内閣への期待については、「政治の安定が第一であり、歓迎する」と述べ、絶対安定多数の議席の下で重要法案の審議や政策の着実な実行が進められることに期待を表明。特に、「社会保障の問題を真正面から議論してほしい」と強く求めた。
来年度予算審議の遅れについては、「(予算の審議や成立が)何カ月も遅れることを容認するわけではないが」と前置きした上で、「政治の安定と引き換えにこうした事態が生じることは、ある程度やむを得ない」との見方を表明。「年度内成立に固執するあまり、数を頼みに議論を(強引に)短縮するべきではない。熟議を尽くした上で、可能な限り早期の成立を目指すべき」と主張した。
トランプ大統領が示した対米投融資の第1弾プロジェクトについては、「日米の経済安全保障にもつながるもの」と歓迎の意を表明。一方、プロジェクトは米国内で行われるため、労働者や資材の多くが現地での調達となることに言及し、「プロジェクトが立ち上がり実行に移されていく過程では、できる限り日本企業が利益を得られるようになることを期待している」と述べた。
米国が提案するレアアースの最低価格制度については、「導入されれば原料費が値上がりする可能性は大いにある」と指摘。「問題は採取する場所ではなく、精錬する技術と立地」と述べ、「公害問題に課題はあるものの、中国の精錬技術にキャッチアップできると思う」との見解を示した。一方で、中国の精錬技術が他国よりも格段に進歩している現状を踏まえ、「ある程度の時間がかかるだろう」と述べた。
また、「レアアースには国の産業の根幹に絶対必要なレアアースと、ある程度は代替が利くレアアースの2種類がある。国の産業に不可欠なレアアースは、コストをかけても確保しなければならない」と指摘した一方で、「いずれにせよコストは増加するだろう。中小企業がそのコストを負担することになれば、政策的支援が必要」との考えを示した。
