日本商工会議所と大韓商工会議所は、8月31日、「第15回日韓商工会議所首脳会議」を宮城県仙台市で開催した。「日韓で地域から切り拓く未来」をテーマに、未来産業の共創と民間の役割や両国における地域間交流の促進について意見交換を実施。未来志向の経済協力および交流を一層推進するため、AI・半導体・クリーンエネルギーなどの分野での協力を深め、両国が直面する著しい人口減少や首都圏への一極集中などの課題解決に向けて支援することを盛り込んだ共同声明を採択した。
会議には、日本側から日商の小林健会頭をはじめ鳥井信吾副会頭(大阪・会頭)、上野孝副会頭(横浜・会頭)、川崎博也副会頭(神戸・会頭)、谷川浩道副会頭(福岡・会頭)、藤﨑三郎助副会頭(仙台・会頭)ら59人、韓国側からは、大韓商工会議所の崔泰源(チェ・テウォン)会長ら64人の合計123人が参加した。会議では、「日韓で地域から切り拓く未来」をメインテーマに未来産業の共創と民間の役割や両国における地域間交流の促進について意見交換を行ったほか、両国商工会議所の事例紹介、地域間交流の優秀協力事例の表彰も実施された。
小林会頭は開会あいさつで、「従来の国際社会の枠組みは大きな転換点を迎えている。こうした中で、日韓の首脳が『シャトル外交』により緊密に意思疎通を行っていることは、大きな意義を有している」と語った。また、「相互補完関係にある日韓の産業界が今後、競争から協調へと視座を高めるための新たな取り組みを後押ししていきたい」と意気込みを述べた。
また、著しい出生率低下に伴う人口減少や首都圏への一極集中など両国における共通課題の解決については、昨年の首脳会議において大韓商工会議所と共に少子化対策に取り組む決意を共有したことを踏まえ、「共通の深刻な構造的課題に直面していることを改めて認識するとともに、持続可能な解決策を共同で模索する取り組みを今後とも強力に支援していきたい」と抱負を語った。
崔会長は、昨年、日韓国交正常化60周年を迎え、「今年はこれからの60年を開く最初の年である」と指摘。少子高齢化や地域消滅など難題を抱える両国において、互いの強みを結び付け、より大きな市場と産業エコシステムを共に作っていくことが「日韓経済連携」との考えを示した。また、「経済協力」の形を「餅は餅屋」ということわざに例え、「経済を最もよく知る企業人が直接会うことで、現実的な解決策をより早く見出せる」と本会議の開催意義を評価した。
同会議の開催に先立ち、前日30日には、「日韓少子化対策シンポジウム」を開催し、両国会頭が委員長を務める日韓少子化対策交流会の成果を発表した。
