日本商工会議所は8月31日、8月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果を発表した。調査対象は、全国321商工会議所の会員2396企業(有効回答数1920企業、回答率80.1%)。8月の全産業合計の業況DIは、▲20.2(7月比プラス1.0ポイント)となった。向こう3カ月の先行き見通しDIは、▲20.1(8月比プラス0.1ポイント)。
全産業合計の業況DIは、▲20.2(7月比プラス1.0ポイント)。
小売・サービス業では、夏休み需要に伴う観光・帰省客の増加により客足が伸び、改善した。建設業では、中東情勢の緊迫化に伴う調達困難化や資材価格の上昇が落ち着きを見せる中、価格転嫁に進展が見られ、改善した。
一方で、製造業ではエネルギーや原材料価格の上昇に加え、猛暑による生産性の低下が重なり、悪化した。卸売業でも仕入れ価格の高騰に対する販売価格への転嫁が十分に進まず、悪化した。
なお、熊本地震や千葉豪雨などの自然災害の発生に伴い、供給網の滞りや生産遅延、旅館や飲食店の予約キャンセルなどの影響が聞かれている。
先行き見通しDIは、▲20.1(8月比プラス0.1ポイント)。先行きは、高水準での賃上げに伴う実質賃金の増加や、気温の低下に伴う行楽シーズンの到来などが、消費マインドの回復を後押しすることが期待される。
一方で、国際情勢の不安定化をはじめ、金利上昇や長期化する円安・物価高に伴うコスト増加が重荷となっている。先行き不透明感が拭えない中、十分な価格転嫁が進まないことも懸念材料となっており、今後の見通しに対しては慎重な見方が強まっている。
ヒアリングした企業からは、「人材確保のために基本給の引き上げを行った結果、賃上げ環境整備に係る補助金が適用され、コスト負担の軽減につながった」(電気通信業)、「熊本地震や千葉豪雨で同業者や取引先の自動車メーカーなどが被災し、生産に影響が出ている。年々BCPの重要性が増しており、対策の有無が企業の明暗を分けると実感している」(鉄鋼業)、「円安の影響からか国内で過ごす人が増え、お盆期間中の需要が大幅に高まった。当地も多くの人手に恵まれにぎわった」(飲食店)などの声が寄せられた。
