政府はこのほど、2030年度までを計画期間とする「地域未来戦略」を閣議決定した。地方に大規模な投資を呼び込み、各地に産業クラスターを戦略的に形成していくとともに、地方の大きな伸び代である多様で魅力ある地域資源を最大限に活用し、地場産業を含む地域の産業、地域経済の持続的な成長を図っていく。
同戦略では、地域の産業特性や規模に応じて①戦略産業クラスター計画②地域産業クラスター計画③地場産業成長プラン――の3種類の計画類型を設定。それぞれの特性や課題に応じた支援を行う。
戦略産業クラスター計画は、日本成長戦略における17の戦略分野に関連する企業の大規模投資を起点として形成されるもの。国が前面に出て、道路、工業用水などの関連インフラ整備や、産業人材の育成をはじめとする事業環境の整備を計画的に進めることにより、大規模な投資を呼び込む。
地域産業クラスター計画は、都道府県が主体となり、海外市場での外貨獲得や国内シェア拡大を目指す中核産業を育成・支援する。個別の企業支援に加え、共用設備の導入やサプライチェーンの補完を通じて地域全体の産業競争力を底上げする。
地場産業成長プランは、市町村や都道府県が中心となり、農林水産業、観光、伝統工芸、部品加工業など地域資源を活用した産業の付加価値向上と域外・海外需要の開拓を図り、地域経済を面的に下支えする。
これら計画の確実な実行に向け、政府予算で新たに「『強く豊かな日本』投資枠」を創設するとともに、地域未来交付金の拡充や、国の中堅・中小企業向け設備投資補助金への「地域未来枠」の創設を検討すると明記。予見可能性の高い複数年度の予算パッケージを通じて、国と地方が二人三脚で日本各地における産業クラスター形成を後押しする。
また、三つの類型の計画策定に当たり、各地の経済団体、地方公共団体および各府省庁の地方機関の意思疎通・連携を促し、経済界の「広域民間連携推進」への機運を生かし、真に実効性のある計画策定につなげていくとしている。